ニンニクの基礎知識
ニンニクは日本でも既に普段の食生活の中では欠かせない存在の食材となっていますが、韓国料理、イタリア料理、フランス料理など、いろいろな料理に活用されています。特に中国料理では、ニンニクの球根のみならず、葉や茎などのいわゆる「ニンニクの芽」と呼ばれるものも香味野菜としてよく利用されています。
一般的によく見るタイプのニンニクは殆どが分球型となっていますが、中国のプチニンニクなど一片種と呼ばれる希少品種も存在しています。ニンニクの日本での歴史は以外に浅く、普及しはじめたのは明治時代以降になってからということですが、それ以後は急速に広まっていきました。
ご存知のようにニンニク独特の臭いがありますが、これがある意味ニンニクの大きな特徴になっているわけです。ニンニクにはアリインという無臭の化合物とアリナーゼという酵素が含まれており、ニンニクを切ることによってこれらの細胞が壊れて、この２つの成分は細胞外に出てきます。こうして成分は接触しますが、ここでアリイナーゼの作用が働いて、もうひとつの成分であるアリインが臭いのあるアリシンに変化していきます。このアリシンがあの独特なニンニクの臭いの元となっているのです。
この臭いを気にする人のために、最近ではエジプト産のもので臭いが少ない「無臭ニンニク」として品種改良したものも流通していますが、やはり臭いもニンニクのおいしさのうちだと考える人が多くを占めているようです。これはニンニクの滋養強壮の効果へのが期待が大きく、栄養ドリンクや健康食品にも使われていることからもわかることかもしれませんね。